オリンピックで活躍した選手にインタビューすると、
よく活躍できた理由は、みんな口を揃えて
「みんなが応援してくれたからです。」
というコメントをしますよね。
あれって、けっこう奥が深い言葉なのです。
けっして、世間向け・マスコミ向けに
都合がいいから言っているのではないのです。
結果が良かったのは、自分が頑張ったからとか、
特殊なトレーニングの成果だとか、シューズを改良したからだとか、
他にも言えそうなことは、山ほどいっぱいあるのです。
でも、真っ先に出る言葉は、
「みんなの応援が嬉しかったから」
なのです。
どうしてかというと、今までほとんど、
あんなふうに応援されたことが、なかったからなのです。
(コーチや身内などは別として)
光が強く当たれば、影「闇」も濃くなります。
自分が光り輝きたいとき、
たいていの場合、「闇」を先に経験するのです。
偉大なことを始めるときは、たいていの場合、
最初に現れるのは、「応援者」じゃなくて、「反対者」なのです。
一部の選手は別として、大半の選手の場合、
オリンピックに出られるかどうかなんて、何の保証もありません。
どちらかいうと、
可能性はほとんどない状態の人のほうが多いでしょう。
でも、目指すからには、それまでの期間、
文字どおり、自分の人生のすべてをかけなければなりません。
遠くに見える一点の光だけをたよりに、
暗闇の中を、手探りで歩いていかなければならないのです。
しかも、たった一人きりで。
出勤前も、会社の昼休みも、トレーニング。
もちろん、会社が終わった後も、猛練習。
眠りにつく直前まで、
どうやったらもっと向上できるか考えているし、
そのことで眠れなくなった日は、きっと数え切れないでしょう。
お金は、練習するためのシューズや
ジムに通うためにほとんどすべてを使う生活。
試行錯誤の毎日。
練習に明け暮れているのに、成果が見えない時期の連続。
緊張・焦り・不安の中での、
予期していなかったケガ・スランプ。 そして自己不信・・・。
それは完全に、「闇」の世界なのです。
そんなときに、
よくこんなことを言われるのです。
「あの子、オリンピックに出る気なんだって!
無理に決まってるじゃない。」(知人)
「もう、学生じゃないんだから、
そんなに打ち込まなくたっていいでしょうが。」(母親)
「スポーツ医学の専門書まで読み出したよ。 完全な、スポーツバカだよね。」(知人)
「そんなことより、早く彼氏でも見つけろ。」(父親)
「飲み会に誘っても、絶対来ないんだよ。
付き合い悪いよね。あそこまでやる必要はないと思うけど。」(友人)
もしかすると、テレビに映って
笑っている選手の姿からは、少し想像できないかもしれません。
でも、
有名ではない、たいていの選手たちは、
こんな「闇」の境遇の中で頑張ってきているんです。
しかも、何年も何年も。
この辛さを経験しているから、この苦しい境遇を知っているから、
「応援者」が現れると、とんでもなく嬉しいんです。
本当にエネルギーをもらえるのです。
「頑張れ〜!」なんて言われると、感激しちゃうんです。
涙が出そうになるんです。
「光」に見えるのです。応援者が。
だからインタビューされると、言うんです。
「応援してくれたおかげです!」
って。
ダイエットも、本質的な部分は、とても似ています。
真剣にダイエットを始めようとすると、
最初に現れるのは、やっぱり「反対者」です。
「痩せて美しい自分になる」という
偉大なことを始めるときは、たいていの場合、
最初に現れるのは、「応援者」じゃなくて、「反対者」なのです。
「知ってる?あの太ってる○○さん、
ダイエット始めたんだって! ちゃんと痩せれると思う?」(知人A)
「どうせまた、途中で挫折するに決まってるよ。
今までだって、そうだったじゃん。」(知人B)
「だよね〜。(笑)」(知人A)
「アンタは、ちょっと太ってるけど、今のままでいいじゃない。」(母親)
「この前のダイエットは、結局どうなったんだよ?
今度は本当に、ちゃんとやるのか?」(彼氏・夫)
( 直接言われない場合でも、雰囲気で感じるものなのです。)
もちろん、
はじめから「応援者」が現れてくれる場合もあります。
でも、私が自分のダイエットのお店で
実際に観察してきた限りでは、それは稀なケースでした。
「反対者」の疑いの中で、孤独にダイエットを
始めなければならない女性のほうが、うんと多かったのです。
あなたが、ダイエットを行なうときは、
私の存在を思い出してください。
そして自分には 「応援者」が 最低でも一人は いるのだと思ってください。
私はあなたが、
絶対に痩せることができると、信じています。
なぜなら私は、
本当のあなたは、スリムで美しい人だということを、知っているからです。
あなたが、
美しく痩せるその日まで、私はあなたを応援します。
それからあなたに、気をつけていて欲しいことがあります。
それは何かというと、
間違っても 自分自身が、自分の「反対者」にならないように気をつけて欲しい、
ということです。
自分自身の「反対者」になるということは、
「どうせ、痩せるのは無理だろうな。」(←ダイエット開始前)
「私は、ダメな人間だなあ。」(←思い通りいかない場面で)
「本当に、痩せられるかなあ。意志が弱いからなぁ」(←ダイエット中)
などということを、平気で思ったり、口に出したりすることです。
痩せて美しくなりたければ、
あなたは、「反対者」になるのではなくて、
あなた自身の「応援者」になる必要があるのです。
「かならず、私は痩せることができる。大丈夫!」
「うまくいかなかったことから、そこから何かを学んでみよう!」
「絶対に、あきらめないぞ!」
ダイエットを成功させる人たちは、そんなふうに、
自分自身の「応援者」であり続けた人たちなのです。
あなたは自分の、
最大の「反対者」になることもできるし、 最高の「応援者」になることもできる。
あなたの「思い方」ひとつで・・・。
そのことを、覚えておいてくださいね。