私がまだ、ダイエットの専門店で、
直接、対面カウンセリングを行っていた頃のお話です。
その当時、お店には毎日たくさんの女性たちが訪れ、
毎日のように、たくさんの女性たちが目標体重を迎えていました。
そんな中、私はよく
目標体重に到達した女性たちに、次のような質問をしました。
「目標体重達成おめでとう。本当によくがんばったね！」
「ところで○○さん、
あなたはどうして痩せようと思ったの？そのきっかけは何だったの？」
すると不思議なことに、
ある一定の割合で、同じような共通した過去の出来事を語ってくれるのです。
それはどんな出来事なのかというと、
その女性たちの人生のある時点で、とても屈辱的でショックな出来事が起こった。
というものです。
そして、
それらの出来事というのは
「過去最高体重を更新してしまった」
「気に入っていた服が、着ることができなくなってしまった」
「自分のことを影で、 “デブの○○さん” と呼ばれていることを知った」
などです。
表面的な内容は、人それぞれ違いますが、
本人が、とても大きなショックを受けた体験をしたことは、間違いないようなのです。
彼女たちは、それらのショックな出来事を経験し、
最初は悲しみ、落ち込み、悩み、とてもつらい気持ちを味わいます。
しかし彼女たちは、
ある時期が過ぎると、このように考えたといいます。
「私は、このままでは いけない！」
「私は絶対に、変わらないといけない！！」
彼女たちは、そんなふうに真剣に思ったことで、
本気でダイエットに取り組むことができ、
また、本当に痩せることができた、というのです。
「あの時はね、先生。本当に辛かったんですよ。私。」
「まあでも、あの出来事のおかげで、
今、私はこうして目標体重になれたのだから、
逆に感謝しなければ、いけないかもしれませんね（笑）」
すっかり健康的に痩せて美しくなった彼女たちは、
そんなふうに明るく笑いながら、私に過去の体験談を、打ち明けてくれるのです。
こういったエピソードの興味深いところは、
屈辱的でショックな出来事は、
ただ単に最悪な出来事ではなかった、というところです。
屈辱的でショックな出来事は、
その本人を目覚めさせ、太った人生からスリムな人生と、
軌道修正するための「きっかけ」だった、というところです。
美しく痩せた後、自分の過去を振り返ってみると、
最悪の体験は、素晴らしい未来への始まりの体験だったのです。
ダイエット成功させた女性たちは、
最悪の体験をしても、目をそむけたり、事実から逃げたりしない女性たちでした。
彼女たちは悩み、苦しみながらも、
自分の生き方、自分の人生について、自分なりに深く考えたのです。
そうやって人生のある時点で、
太っていること・痩せることについて真剣に考えたことが、
ダイエットを成功させ、スリムで素敵な夢（＝現実）を、引き寄せたのです。
自分が見たくもない現実を突きつけられたり、
人から言われたくなかった「ひとこと」を言われたりすることは、
とても重たい気持ちになったり、深くキズついたりするものですよね。
でも ここで注目すべきことは、
ダイエットを成功させる女性たちの態度です。
スリムになれた女性たちが、ダイエットの失敗者たちと違うのは、
そのショックで屈辱的な出来事を経験したことをきっかけに、心の底から
「もう、こんな自分でいるのは、やめたい。」
と思い、 生き方を変えることを選んだ、というところです。
あなたに振りかかってくる「屈辱的なこと」・「ショックな出来事」は
もしかすると、ダイエットを成功させた女性たちと同じような、
「そろそろ、あなたの生き方を変えるときですよ」
という、
スリムな神様からのメッセージなのかもしれません。
現実の出来事としては
「イヤなこと」にしか映らないようなことでも、
じつは、スリムな人生を送るための
「きっかけ」として起こっているのかもしれないのです。
目覚まし時計は、
その時間が来ると、突然、大きな音が鳴り始めます。
でもその大きな音は、
あなたに「いやがらせ」をするためのものでは、ありませんよね？
その大きな音は、
あなたにタイミングよく眠りから覚めることができるように、
あなたの役に立とうとして、大きな音で知らせてくれているのです。
それと同じように、
ショックな出来事があったときは、少し視点を変えて
「もしかすると、スリムな神様が、メッセージをくれたのかもしれないな」
「私のことを、誰か見守ってくれているのかな？」
と思ってみると、よいかもしれません。
力を抜いて そんなふうに考えてみることができると、
あなたの人生は、上手に「スリムな方向」を向き始めていくことができると思います。
そしてあなたの人生は、
きっと良い流れに乗って、静かにスリムな方向に運ばれていくでしょう。
あなたのことを応援しています。
